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母の日に花束を贈ったのは、最初の1回だけだ。2021年の母の日、当時61歳の母に近所の花屋で3500円のカーネーションとガーベラの花束を買った。母は「ありがとう、きれい」と喜んでくれた。でも翌週実家に帰ったとき、花は既に枯れてゴミ箱に入っていた。
「消えてなくなるもの」を贈ることへの違和感が、そのとき生まれた。それ以来、母の日に花束は贈っていない。2022年・2023年・2024年の3年間、それぞれ違うものを贈った。この記事は、その3年間の記録だ。60代の母が本当に喜んだものと、その理由を具体的に書く。
なぜ花以外にしたのか
花束をやめた理由は2つある。一つは「使い捨て」に近い消費になること、もう一つは「飾れる場所が限られる」ことだ。うちの母は一人暮らしではなく、父と二人で暮らしている。花を飾る習慣がなく、もらっても水換えが面倒に感じるらしい。本人に聞いたら「花は好きだけど、世話が大変で」と正直に言ってくれた。
相手の生活習慣に合わないプレゼントを毎年同じパターンで贈り続けることへの疑問から、「何が本当に喜ばれるか」を考えるようになった。
2022年:アユーラの入浴剤セット(約6000円)
最初に考えたのは「使い切れる消耗品」というコンセプトだ。母は入浴が好きで、毎日湯船に浸かると言っていた。「ちょっといい入浴剤」なら確実に使う、という判断をした。
アユーラ(AYURA)の「メディテーションバスt」という入浴剤のセットを選んだ。ドラッグストアで売っているバブやバスクリンとは違い、アロマ系の上質な香りが特徴だ。6個入りセットで5940円、百貨店の美容カウンターで購入した。
母の反応は想像以上だった。「こんないい入浴剤、自分では買わないから嬉しい」と電話で言ってくれた。しかも「毎晩楽しみにしてる」「もう残り1個になった」と2ヶ月後にも報告が来た。「楽しみにしてる」という言葉は、花束のときにはなかった反応だ。
60代の母にとってバスタイムは1日の中の贅沢な時間で、そこに上質な香りが加わることが嬉しかったのだと思う。消耗品は「なくなったらまた欲しい」という反応が起きるのも特徴で、次の年のヒントになった。
2023年:ルピシアの紅茶セット(約5400円)
母は紅茶が好きで、以前から自分でフォションやトワイニングのティーバッグを買っていた。「ちょっといい紅茶」を贈ろうと思って調べたのがルピシア(LUPICIA)だ。
ルピシアは日本の紅茶・緑茶・フレーバードティーのブランドで、全国に店舗がある。母の日限定のギフトセットが毎年展開されており、2023年は「MOTHER’S GIFT」というシリーズで5400円の缶入りティーバッグセットを選んだ。フルーツフレーバー・フラワーフレーバー各種が入った詰め合わせだ。
これも大正解だった。「いろんな種類があって毎日違うのを飲んでる」と楽しんでくれた。缶のデザインも可愛くて、飲み終わった後の缶はお菓子入れとして使っているとのこと。「ゴミにならない」という点も、フラワーギフトとの差だと感じた。
紅茶のギフトは単価が抑えられる割に「特別感」が出やすいジャンルだ。5000円台で高品質なものが揃うので、コスパも良い。
2024年:ミニマッサージガン(約8500円)
この年は少し奮発した。きっかけは、母が「最近肩こりがひどくて」と言っていたことだ。63歳になり、母は家事や料理で肩・腰が疲れやすくなっていた。
マッサージガンは若い世代のイメージが強いが、小型軽量で使いやすいものなら高齢者にも喜ばれる、という口コミを見て、試してみることにした。選んだのはTimtimoのコンパクトマッサージガン(8500円前後)。重量が約530gと軽く、首・肩・腕・脚に使いやすいサイズだ。
母の反応は「え、これすごい、気持ちいい」だった。プレゼントした当日にビデオ通話で見せてもらったら、さっそく肩に当てながら「全然違う、いいわこれ」と言っていた。後日「毎日使ってる。父も使ってる」と連絡が来た。
思っていたより母の世代にもマッサージガンは受け入れられた。重要だったのは「軽量・シンプル操作・安全設計」の製品を選んだことだと思う。高機能で複雑なものより、スイッチが少なくすぐ使えるタイプが年配者には向いている。
3年間を振り返って——60代の母が喜んだものの共通点
入浴剤、紅茶、マッサージガンと3年間で違うジャンルを贈ったが、後から振り返ると「喜ばれた理由」には共通点がある。
- 自分では買わないけど、あったら使うもの——高めの入浴剤も、缶入り紅茶セットも、マッサージガンも、「自分で買うには少し迷う」ものだった
- 毎日の生活に溶け込むもの——バスタイム・お茶の時間・肩こりのケア、どれも毎日のルーティンに自然に入り込んだ
- 消耗品または長期使用できるもの——使い続けるたびにプレゼントを思い出してもらえる
花束をやめてよかったこと
花を否定したいわけではない。花が好きで飾る習慣がある人には、花束は喜ばれる。問題は「相手に合っているかどうか」だ。
うちの母は花より「自分では買わない贅沢品」の方が喜ぶタイプだった。それを知ったのは、聞いたからだ。「何がほしいか」を聞くのを恥ずかしいと思う必要はない。むしろ「何が嬉しいか、ちゃんと知りたい」という態度が、相手にとって嬉しかったりする。
60代の母へのギフト参考リスト
- 上質な入浴剤(アユーラ、バスクリン プレミアム、ナリス化粧品など):3000〜8000円
- ブランド紅茶・緑茶セット(ルピシア、一保堂、マリアージュ フレールなど):3000〜7000円
- コンパクトマッサージガン(軽量タイプ):6000〜1万2000円
- ハンドクリーム・ボディケアセット(イソップ、THREE、ちふれプレミアムなど):3000〜8000円
- 上質なルームウェア・ガウン(フェリシモ、ジェラートピケなど):5000〜1万2000円
母の日は毎年来る。贈り続けることで「ちゃんと覚えてるよ、気にかけてるよ」という気持ちを伝えられる機会だと思っている。花束でも、入浴剤でも、大事なのは相手の生活を見て選ぶことだ。その姿勢が一番のプレゼントかもしれない、なんて言い過ぎかもしれないけれど、そう感じている。
